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陸上自衛隊幹部候補生学校におけるシバタ工業株式会社の上級管理職研修に思う [名リーダーを思う]

始めに

平成28年2月15日午後~16日午前、表記研修が行われた。これを見学させていただいた私は研修者各自が統率(リーダーシップ)についてそのならではから参考事項を学び・自己を見つめ課題を見つける貴重な機会を頂いた、と心からの感謝を覚えると同時に2点について大きな気づきを得た。その気づきは何故陸上自衛隊幹部校生学校にお願いするのか?の答えでもある。本稿はあくまで個人としての感想である事をお断りする。


前川原でしか味わえないもの、を感じ取る

総務部長の全般訓話(心のよりどころー自衛官の服務の宣誓や幹部自衛官の宣誓)及び資料館見学は大きな気付きを与えて頂いた。

陸上自衛隊幹部候補生学校(前川原駐屯地)は陸上自衛隊幹部の殆どすべての者の心のふるさとである。幹部になるための濃密な修行時代を過ごした候補生一人一人の覚悟、涙と汗と笑い、挫折と自信等の篤い、過ぎ去って見れば懐かしい思いが卒業生約5万5千人余分詰まっている。本物の同じ厳しさに身を置いた者達、60年の時空を超えて、ならではの共通のよりどころ、である。

すべての陸上自衛官は入隊にあたり宣誓を行う、『・・・事に臨んでは身の危険を顧みず職務の完遂に努め以て国民の負託に応える・・・』と。幹部候補生は同校の卒業、幹部任官に際し『・・部隊団結の核心となる・・・』と誓う。要するに幹部は命令で部下部隊及び隊員を危地に赴かせなければならない。幹部は透徹した使命感や責任感等の持ち主であることが厳しく求められる、その任の重さに打ち克ってよく勤め、一旦緩急あればよく任を果たす(戦い勝利を齎す)存在でなければならない。

学校職員は教官・区隊長始め裏方の総務部員等に至るまで全員が心を合わせて候補生教育に当たる。候補生の鏡として輝くよう励んでいる。資料館では国難に当たり身を挺して任を果たした先人について、その資料収集や展示の工夫に学ぶ熱意を感じ、教材課長の熱血溢れる先人の説明に心打たれた。

東日本大震災始め数々の献身的な自衛官の働きの核心には本校の卒業生である幹部が居た。事に臨んでは危険を顧みず、の実践がある。部隊団結の核心となる、の実践がある。そこに繋がったものは陸上自衛隊の幹部自らの修養・覚悟は勿論、その土台となった同校での修行並びに学校職員の教育・訓導とその積み重ねがある。

本研修は教導隊検閲や96期一般幹部校生(I)課程の総合訓練と重なった多忙な時期であった。しかし担当して頂いた総務部長以下の皆様方はそのことを微塵も感じさせずこの研修を実のあるものとするための努力を十分すぎるほど丁寧に行って頂いた。優れた研修資料の準備、研修者本位のカリキュラムの組み立て、細やかな接遇等に感謝の気持ちで一杯である。

前川原は修行や教育の聖地である。特に忠誠心・使命感・責任感等に注目しても、ここだからこそ上級管理職として感じ取れるものがあるはず・・・と思う。単に自衛隊との違いを認識するにとどまっているだけではもったいない。困難に立ち向かい任務を果たした人材の配置、厳しい営内生活、伝統行事、候補生教育、環境整備、心のよりどころ醸成施設(剛健の碑・雄たけび資料館、剛健大講堂)等すべてが候補生の資質養成という大目的に収斂している。依頼側からこれらに積極的にアプローチすることでその意義や効用がよりよく理解できる。研修時間全体の制約もあるので事前に焦点を定め準備して臨むことが必要である。それが陸上自衛隊・同幹部候補生学校の真姿のより深い理解と自らの研修目的習得により深く跳ね返ってくると思う。

陸上自衛隊ならではのリーダーシップからより深い気づきを得る

講義160分、討議120分という贅沢な時間を頂いた。教官は総務課長。講義ではリーダーシップ・状況判断・幕僚活動等自衛隊ならではのものについて企業でも参考になる事項をピックアップしてわかりやすく話して頂いた。討議の議題は『リーダーシップ』。リーダーとは、リーダーの教育に必要なものとは、指揮者の決心のありよう等について考えてくるよう事前に課題が出された。2組に分かれ、各組には指揮官経験者の自衛官の課長・班長が加わり適宜アドバイスを行って頂いた。活発な深みのある討議が行われた。

各人毎に陸上自衛隊の真姿についての理解が進むと同時に研修の狙いとするところについて多くの気付きが得られたように思えた。これだけの贅沢な時間を作って頂いた事に感謝すると同時に、これから先は講義で啓発頂いた事項をもっともっと吸収し、討議での各人の気づきを更に深める等にどう取り組むかが依頼する企業側の課題、特に事前の焦点指向等が必要と思った。

終わり

以上2点について、2年目にして始めて、依頼側からの研修に取り組む方向性に確信が持てた気がした。自衛隊はミリタリーに関し合目的合理的な組織であり、民とは異なる点が多くよほど関心を向けないと理解しがたい。しかし一つの例、純粋さに価値を置いた場合学ぶべき点は多い。上級管理職研修を陸上自衛隊幹部候補生学校にお願いする事は極めて有効である。候補生学校の任務遂行の余力、広報活動の一環であることを踏まえ、依頼側の努力、企業の切実な課題に基づくニーズを明らかにする等で真に同校でなければならない事をお願いすべきである。そうする事で時代の要請に応える、陸自が培ってきた知見を民に還元するお手伝いにもなると信じる。改めて陸上自衛隊幹部候補生学校のご好意とご配慮に心からお礼を申し上げます。




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